シミケンの語源でサクサク英単語(3)

「英単語の語源図鑑」著者の清水建二です。語源でサクサク英単語の3回目です。今回のテーマは「保つ」「仕える」という意味の語根のserveです。

第3回[serve, sert]=仕える

デザート(desert)は給仕(sert)の手から離れた(de)コース最後の料理

レストランで食事をした際、最後に出される「デザート」は英語で、dessertとつづりますが、語源は「de=離れる」+「sert仕える」で、給仕の手から離れるコース最後の料理が元の意味です。この単語は英米で意味合いが若干異なります。米国では、アイスクリームやパイ、ケーキ、果物などが主で、英国では夕食で菓子類の後に出るナツメヤシなどのナッツ類を指して言うことが多いようです。英国ではデザートの菓子をpuddingと呼びます。

さて、 今回取り上げる語根(単語の「中核になっている部分)は「仕える」「保つ」という意味の「sert」と「serve」です。レストランで客に「料理を出す」のがserveで、その行為、つまり「接客」がservice、「接客する人」がserver、または、waiter、主人に仕える「召使」や「使用人」がservantです。

ちなみに、waiterは「客を待っている人」ではなく「給仕する人」のことで、特に、wait onの形で、「給仕する」の意味で使われます。たとえば、「店員」さんから、Have you been waited on?と尋ねられたら、Are you being served?と同じ意味です。つまり、「ご注文をお伺いしておりますか?」ということ。すでに応対してもらっている場合ならI’m being served, thank you.と答えましょう。ついでながら、冒頭のdessertと混同しやすい単語がdesert「砂漠」です。強勢は第一音節にある点にも要注意です。

◆reserve 動 予約する

[re後ろに]+[serve保つ]→後ろに取っておく

I’d like to reserve a table for two at seven o’clock.

7時に2名で予約をお願いしたいのですが

◆observe 動 観察する、従う

[ob~に向かって]+[serve保つ]→~の方へ注意を向ける

He observed the behavior of the chimpanzee.

彼はチンパンジーの行動を観察した

◆conserve 動 大切に使う、保存する

[con共に]+[serve保つ]

He’s conserving his energy for tomorrow’s game.

彼は明日の試合のためにエネルギーを貯めている

◆preserve 動 保存する、維持する

[pre前に]+[serve保つ]→先に向けて取っておく

You should preserve eggs in a fridge.

卵は冷蔵庫で保存したほうがいいでしょう

◆deserve 動 価値がある、値する

[de完全に]+[serve保つ]

He deserves to win the game.

彼はその試合に勝つに値する